外国案件の割合でインドが中国を抜いてトップになって、もう数年が経ちます。
中国との取引が始まった当初は、欧米流のプロトコルに慣れていたこともあり、多少の違和感を覚えたものでした。しかし、その中国をはるかに上回るのが、インド代理人の破天荒さです。
期限管理をしているとは到底思えないギリギリのタイミングでの依頼、そして出願代理人を頻繁に変えてOA対応させる——これがインド案件の"あるある"です。あの中国でさえ、そこまではしません。
昨日から今日にかけて、そんな案件が2件。なんとか手続きを完了させましたが、「なぜそこまで肝が据わっているのだろう」と、思わず感心してしまいます。
肝が据わった相手には、こちらも肝を据えて臨むしかありません。
「明日が期限」という案件が届いた瞬間、頭の中でマルチタスクが始まります。——対応できるか、できないか。できるとすれば、どのような手続きか。そして、報酬はいくらか。これを一瞬で判断し、返信メールを打ちます。
地理的なハンデも見逃せません。極東に位置する日本は、時差という壁が目の前に立ちはだかります。依頼元の現地ではまだ丸1日あるつもりでも、日本側の実働時間は半日足らず。一分一秒も無駄にはできません。
もともと、勤務弁理士時代から期限管理は得意なほうでした。常に期限を前倒しで処理するスタイルを徹底してきたのは、ギリギリになると焦りが先行してベストパフォーマンスが出せない、自覚ある"チキンハート"だからです。
立場を逆にして考えると、ギリギリ案件を任されることは、信頼の証でもあります。自分が外国代理人に依頼する側なら、期限が切迫していればこそ、信頼できる事務所にしか頼めない。——そう考えると、破天荒な依頼も、少し嬉しく思えてきます。